「遊大、お前はそれでいいのか?」
笑う遊大とは反対に貴音の表情は強ばっていた。
それは遊大に無理をさせたくないという貴音の気持ちの表れ。
この状況で何よりも優先すべきなのは遊大の気持ちだと貴音は思っていた。
必要ならばこの件に遊大を関わらせないつもりでいる。
けど。
「──いい。俺は皆と闘う。俺が奴等を潰さないといけないんだ」
「………」
「貴兄なら分かってくれるよな?」
「……あぁ」
一瞬にして消え去った遊大の偽りの笑み。
真剣過ぎるほど真剣なその眼差しに貴音は迷いながらも頷くしか道はなかった。
「ツライ時はツライって言えよ。我慢したら許さない」
「……分かってる」
貴音も遊大も相手の立場になって物事を考え、言葉を投げ掛ける。
互いに助け合うこと。
それが“仲間”だという事を二人は解っていた。
「桐谷、三ヶ所を手分けするのではなく、鳳皇、獅鷹、両チーム交えて探りたいと思ってる」
「……あぁ、それは俺も思っていた。そうすればイチイチ状況を報告しなくても済むからな」
同意見の貴音と十夜。
やはり考え方が似ている、と互いに感じた。
考え方が同じという事は、それだけ説明の手間が省けるという事。
二人からすればやりやすい事この上ない。


