Ri.Night Ⅳ


「なんで此処に……」


「見たかったから。あと届け物」


「は?」


見たかったから?届け物?


その言葉に首を傾げると、凌は一度ぐるりとソファーを見回した後、貴兄の元へ寄ってきた。


そして、これ、と言って封筒を差し出す。


「サンキュ」


その封筒を受け取った貴兄は中から数枚の紙を取り出し、上から下まで視線を滑らせた。


「ねぇ凌、見たかったからって何?」


ぶっちゃけあたしは封筒の中身よりそっちの方が気になった。


何が見たかったの?


ちゅーとジュースを吸いながら凌からの返答を待つと、


「大野 彼方がどんな奴か見たかったんだよ」


「………は?」


凌の口から思いもよらぬ言葉が飛び出した。


え、彼方?なんで?


一瞬聞き間違いかと思ったけど、彼方も「え、俺?」と言っているところをみると、どうやらそうではないらしい。


「彼方を見たかったの?彼方なんか見ても何もないよ?」


「ちょ、りっちゃん酷ぇ!」


後ろで何か言ってるけど無視だ無視。


今、目を合わせると色々面倒臭そうだし。



「は?お前知らねぇの?」


「何が?」


眉を引き寄せ、有り得ねぇ、とでも言いたげにあたしを見下ろしている凌に首を傾げる。


なになになに?何かあるの?


凌の表情に変な期待が沸き上がる。


ちゅーとジュースを吸い上げながら瞬きを数回繰り返したその時。


「大野 彼方は全国模試で貴兄とトップを競い合ってる奴だぜ?」


「ブハッ!!」


凌の口からとんでもない言葉を吐き出された。