Ri.Night Ⅳ


語尾になるにつれて優しくなっていく声色にそっと顔を上げると、飛び込んできたのはいつもの穏やかな微笑み。


けれど、その穏やかな微笑みはほんの一瞬で。


次第に呆れた表情へと変化していった。


その表情に何だか嫌な予感が……。



「た、貴兄?」


「慎が泣いてたぞ?凛音に鉄パイプ突き付けられたって」


「げっ」



そ、そう言えばそんな事もあったような……?


数時間前の出来事を思い出し、ピクピクと頬が引きつる。


「お前、思いっきり振り下ろして逃げたらしいな」


「……えへ」


「はぁ……」


貴兄だけじゃなく、鳳皇、獅鷹両メンバーから冷ややかな視線がビシビシと突き刺さって痛い。


だってしょうがないじゃん!

あの時はあれが最善策だと思ったんだもん!



「巻き込んだ俺が言えた事じゃねぇけど、俺はお前を倉庫に来させるつもりはなかった。

だから慎にお前と一緒に居るように頼んだんだ」


「……うん」


「で、問題はここからだ」


「うん?」


「俺はな、慎に“俺等が抗争している間、俺達の策を凛音に伝えとけ”って言っといたんだよ」


「えっ!?そうなの!?」


貴兄の口から出た衝撃発言に目を見開いて驚く。


「なのにお前ときたら慎の話も聞かずに突っ走りやがって」


「うっ……」


そ、そう言えばあの時、慎、“お前は俺とお喋りだ”って言ってたような……。