Ri.Night Ⅳ





「──俺達は“D”」



「………っ」




一人じゃ、なかったの?


突如男の背後から新たに現れたのは二人の男。


先に出てきた男と同様、二人共キャップを被っていて顔は見えない。



……コイツ等が、“D”?





「俺達を潰したと思ったか?」


「………」


「残念だったな」



顔は見えずとも、その口調でこの状況を愉しんでいるのが分かる。


込み上げる悔しさ。

ギリっと唇を噛み締め、拳を震わせる。




『アンタ達の目的は何?』



あまりの悔しさに必然的にリンの声へと変わった。


それを聞いた後ろの男が「ヒュ~」っと煽るように口笛を鳴らす。



「……目的、ねぇ。そこにいる腰抜けの後始末、かな?」



腰、抜け?



男が指差したのは地面に片膝をつけて蹲っている中田。


コイツ、仲間を腰抜け呼ばわりするの?


しかも後始末って……。




「……それと」



それと?


紡がれようとするその口元を見てグッと眉を引き寄せる。



「鳳皇と獅鷹を潰す事?」


「なっ!?」



男から発せられた言葉に小さく身体を揺らし、最大限に目を見開いた。



なんで……。