「凛音……!凛音、おかえりっ!おかえりっ……!!」
「陽っ……、ただいま……っ!」
小さな衝撃と共に伝わる愛しい人の温もり。
今まで幾度となく傷付け振り払った腕が、もう離さないとでもいうようにあたしの身体を強く強く抱き締める。
その腕の強さに、あぁ、みんなの元へ帰ってきたんだ、と実感した。
苦しいぐらいに抱き締める陽の腕が夢ではないと、
“現実”だと、伝えてくれる。
「……っ」
みんなへの想いが止めどなく溢れた。
「あきぃ……ごめんね、ごめんっ。今までごめん。いっぱい傷付けてごめんね」
「もういい……、もういいよっ!凛音が帰って来てくれたからもういい……!」
泣きそうに震えている陽の声。
抱き締められている腕が、更にギュッと強くなった気がした。
「……陽、ごめんね……ホントにごめん……。
来てくれて、ありがとう……」
ありがとう。本当にありがとう。
あんなに傷付けたのに。
あんなにも傷付けたのに。
あたしを許してくれてありがとう。
来てくれてありがとう。
本当にありがとう。
「……うぅ…あきぃー……」
言いたい事は沢山あるのに、どの言葉も口から出てくれない。
想いが溢れて、何を言ったらいいのか、もう分からないんだ。
“ごめんね”と“ありがとう”しか出てきてくれない。
それぐらいしか今のあたしからは出てこないよ。


