「……っ、鳳皇に、戻りたい。皆と一緒にいたいっ……!!」
震えた声で吐き出すようにそう言ったあたしは、人目も気にせず、まるで小さな子供みたいに大声で泣き叫んだ。
「……ヒクッ……ごめんなさいっ……貴兄、ごめんなさ……っ」
嗚咽を繰り返しながら何度も何度も謝る。
「ごめんなさい……ごめんなさい……っ…」
涙のせいで貴兄の顔がハッキリと見えない。
今はもう謝ることしか頭になくて。
ただ、呪文のように謝罪の言葉を繰り返すだけ。
そんなあたしを貴兄は優しく抱き締めてくれた。
「……ふ……ぅ……っ」
大きな手が背中の上でポンポンと宥めるように小さく跳ねる。
その仕種はまるで『よく言ったな』と言ってくれてるようで。
「うわぁぁぁん!」
余計に涙が溢れた。
「凛音、分かったから。お前の気持ちは分かったから」
泣きじゃくるあたしをそっと引き離す貴兄。
向けられる瞳が凄く温かくて、次第に落ち着いていく。
「……ヒクッ……貴、兄……?」
あたしの頭を撫でながら優しく微笑む貴兄に少しだけ違和感を感じ、ギュッと胸元の服を掴みにいくと、貴兄はゆっくりと十夜達の方へ振り向いた。
そして。
「──鳳皇に“和解”を申し込む」
真剣な声色でそう言い放った。


