ルルー工房の月曜の午後





だから、と、静かな声でルイは言って。




「ごめんなさい」




エドガーやベルたちに、深く、深く頭を下げた。



「ルイ……?」


「はしごを壊したのは俺じゃありません。俺じゃないけど、ひびに気づいてたのに、見ないふりをしました」



思いもよらない言葉に、誰も、何も言えないでいた。


沈黙の中、ルイは訥々と語る。



「知ってると思うけど、レイエ工房のみんなは、ルルー工房の人たちが好きじゃありません。ここ最近はサン・マテュー教会の件もあって、特に。

それですこし前に、ポーカーで負けたヤツがルルー工房にいたずらをしかけるってことになって……、負けたのが、俺でした」



ルイはそこで一度、言葉を切った。


わずかに震えていた手をぎゅっと握って、けれど、目は逸らさなかった。


エドガーは黙って先を促した。