びっくりした顔で固まった二人をよそに、エドガーは振り返ると、「ジル」と、弟子の名を呼んだ。
「なんすかー」
「ベルトラン・ノヴェール。今日、新しく工房の仲間になった」
エドガーの言葉に、ジルは驚いたように垂れ目がちの目を見開いた。
「へぇ、あんたがねぇ。まぁ、よろしく。俺はジルベール・シルヴェストル。リュカの兄。ジルって呼んでくれよ」
リュカの兄、と聞いて、ベルも先ほどのジルと同じように大きく目を見開く。
そう言われてみれば、栗色の髪と蜂蜜色の瞳はリュカと同じだ。
リュカが可愛らしい純朴そうな顔をしているのに対し、ジルはどこか飄々としてつかみどころのない笑みを浮かべていたが。
工房の仲間はとりあえず皆いい人そうで安心した。
と、ベルがそう思った矢先、ジルはその笑顔のまま爆弾を投げた。
「ずいぶんと可愛らしい男の子が入ったもんだな。力仕事なんかさせたらすぐへばりそう」
そんなことをサラッと言われ、ベルの笑みが凍る。
すかさずジルの頭をひっぱたいたのはルイだった。



