俺の家に来てから素の笑顔が戻った。


たまに不安気に俯くけど……。


それでも、俺の側で笑顔を見せてくれる一花に一安心。



一花の兄貴、旺太さんのおかげで学校もまた同じ。


学校に掛け合って手続きしてくれたとか……。


「ふふっ‼︎今日からまたみんなと同じ学校だね‼︎」

「良かったな。兄ちゃんに感謝しなきゃな」

「うん‼︎お家帰って来たら電話するの‼︎」


玄関先で小さなローファーを履きながら超笑顔。


同じ家から登校するとか幸せ過ぎる…。


「紫音、イチゴちゃん‼︎行ってらっしゃ〜い♪」

「行って来まーす‼︎」


一向に〝イチゴ〟呼びする母親に、大きく手を降る一花。


ま、元気そうで何より。



久々の学校に不安がる一花の手を繋ぎ、教室へ。


「大丈夫だって。いつも通りアホみたいに笑ってろ」

「う、うん……」


前と同じ席。


だけど今回は一花の右隣に俺、左隣に茉夏。


そして前には大輝がいる。


みんなお前のこと心配してたんだからな?