紫音はすぐにあたしをお家に入れてくれた。
事実を全て話したいからお兄ちゃんも一緒にね。
紫音のお母さんは不在みたい…。
食卓テーブルの椅子に3人で座り、ちょっと重たい空気感が漂う。
「初めまして、紫音君。一花の兄の森野旺太。よろしく」
「よろしくお願いします。一花のおじいさんから、聞いてました」
「へっ⁉︎紫音、いつ聞いたの⁉︎」
「お前が急に転校した日だよ。気になって家まで押し掛けた…」
すごく心配掛けたんだ……。
嬉しいけど、申し訳ないよ…。
「ってことは、紫音君は全ておじい様から話は聞いたね?」
「まぁ…一花の家庭環境のことは聞きました」
「そっか…。じゃあ、一花にはちゃんと話すね」
怖い…けど、逃げちゃダメなんだ。
あたしはお兄ちゃんに大きく頷いた。
「俺はお父様の本妻の子供。一花は妾の子供なんだ。だから、おじい様に引き取られたんだよ」
あたしは隠したい存在なんだね…。
祖父母のお家で育った理由がやっと分かった。

