車中で流れる洋楽。
旺太さんは運転しながら楽しそうに口ずさむの。
「…ふっ、はははっ‼︎超視線感じる‼︎」
「うっ‼︎ごっ、ごめんなさい‼︎旺太さん…」
「堅苦しいなぁ。好きな様に呼んで良いよ。お兄ちゃんとか‼︎」
「じゃあ……お兄ちゃんで‼︎」
「上出来‼︎あ、タメ口も禁止だからな〜」
あたしの頭をポンポンと軽く叩いた。
お兄ちゃんは、お父さんと全く違う…。
1時間程かけて着いた場所は紫音の家。
「お兄ちゃん…ほんとにありがとう‼︎」
「いーえっ。明日も平日だから、早く帰ろうな?」
「うん‼︎」
緊張で少し震える指先でインターホンを押す。
お願い……出て…‼︎
「…はい」
「紫音?あたしだよ。一花です…」
その瞬間、インターホンが切れ勢い良くドアが開いた。
あ……紫音だ…。
「一花……」
「紫音…。会いたかったよぉ〜‼︎うっ、ふぇっ…っ‼︎」
「お前、1人でどこ行ってんだよ‼︎チビのクセに勝手にいなくなんな‼︎」
この香水の匂い、体温。
全てが好き………。

