この人があたしのお兄ちゃん…。
ここ数日間で信じられない事が起こり過ぎ…。
もう隕石でも落ちちゃうんじゃないか、ってぐらい。
「一花ちゃんさ、きっとお父様に無理矢理連れて来られたんだろ?」
「いや…えっと…」
「正直に言って大丈夫。俺は一花ちゃんの味方だよ。絶対に」
旺太さんの強い眼差し…。
この人なら、お屋敷の中で唯一信頼出来るかも……。
「…っ、急に連れて来られて…。転校させられて…」
「ったく、あのジジイも酷な事するよな〜」
「会いたい人がいるのに会えなくて…。抜け出しちゃダメですかねっ?」
「俺と抜け出しちゃう?」
無邪気に笑って見せた。
旺太さんの笑顔に迷いがない……。
「言ったよな。俺は一花ちゃんの味方だって。車出してやる‼︎行くぞ‼︎」
「ええっ⁉︎急に〜⁉︎」
家政婦さん達には、旺太さんがうまく言ってくれたみたい。
真っ白のスポーツカーに乗り、心が弾む。
カーナビが示す時刻はPM7:30。
悪い事してるみたいでドキドキする‼︎

