俺様には甘いイチゴを。




【紫音side】



一花が転校した。


いつも通り手繋いで一緒に帰ったのに。


俺に何も言わずに急に。


しかも、連絡すら取れない。


担任に掴みかかって問いただしても〝親の仕事の都合〟としか教えてくれなかった。


一花に両親はいない。


絶対におかしいぞ、これ。



「一花ちゃん…急にどうしたんだろうね。茉夏ちゃんにも何もナシ?」

「むしろ電話繋がんない」

「はぁ〜…マジ意味分かんねぇ…」


おい、チビ……。


大輝も茉夏も心配してっから、早く戻って来いよ…。


つーか、お前がいないと俺がダメになるから……。




一花と離れ離れになり1週間。


アイツの家に行くことにした。


祖父母と暮らしてた和風な家。


インターホンを押すと、すぐに着物を来たおばあさんが出てくれた。


「はい…どちら様で?」

「えっと…一花さんの同級生の龍崎紫音です。一花さんいますか?」

「ごめんね…。一花はこの家に…っ、いないの…」


おばあさんの体が更に小さく見えた。


只事じゃねぇな……。