俺様には甘いイチゴを。




放課後、いつもの通り道では可愛い彼女からの質問責め。


これがまた超嬉しそうに聞いてくるから無視できねぇ…。


可愛いってズルイ。


「へぇ〜‼︎紫音のパパさんlockのデザイナーさんなんだ‼︎カッコイイ‼︎」

「ただのテンション高いうっせー親父だよ」

「会ってみたいなぁ〜……」

「夏休みに会えるって」


急に静かになってキョトン顔。


あ、コイツ鈍感なんだ。


「夏休みにアメリカで撮影すっから。lockからレディース出すんだって。そのモデルが一花なんだよ」

「ふぇ〜っ⁉︎じゅ、重大責任じゃないですかっ‼︎」

「重大だな。モデルの出来次第で、服の人気決まるから」

「やっぱ無理かも………」


気落ち早いな…。


さすがに可哀想で頭撫でてやった。


「大丈夫。俺がずっと一花の側にいるし。心配ねぇよ」

「約束だよ⁉︎紫音、ずっと一緒だからねっ」



当たり前。


俺の隣はお前しか務まんねーよ。


まだ春になったばっかだけど、夏が楽しみだ。