俺様には甘いイチゴを。




本日のサボリ場所は屋上。


晴れてるし、春にしては温かいから。


どこかのクラスがグラウンドでサッカーをしている。


「紫音はサッカー得意?」

「いや、あんま好きじゃねぇかな」

「へぇ〜……。好きなスポーツは?」

「バスケ。アメリカにいた時、毎日友達とバスケしてたし」

「カッコイイ‼︎あたし、紫音のバスケ姿見てみたいなぁ〜‼︎」


大きな目を輝かせて嬉しそうに話す姿は小動物。


すげー可愛い……。


「今度見せてやるからこっち来いよ」

「うん。また紫音のお膝の上ですか…」

「不満か、チビイチゴ」

「は、恥ずかしい…だけ…」


俺の膝にちょこっと座らせて、後ろから抱きしめる。


子供体温ですげーあったかいの、コイツ。


微かに香るシャンプーの匂いも好きだ。


………欲情する。


「マジでいつ食わしてくれんだよ〜…」

「だってー…初めては痛いって聞いたもん…」

「痛くしねぇから。俺うまいし」


頬を膨らませて不機嫌顔。


一花にこうゆう類いの話は通じない。