俺様には甘いイチゴを。




そしてここ最近、そんな茉夏が紫音を観察してるの。


「…やっぱり似てる」

「誰にー?」

「lockのモデルに」


『lock』とは……?


首を傾げるあたしに、茉夏は溜め息を溢した。


「アメリカ拠点のメンズブランド。金髪に青目のモデルのポスター知らない?」

「…あっ‼︎紫音に似ててカッコイイモデルさんでしょ⁉︎」

「そうそう。絶対本人だから」

「顔のパーツとかそっくりだよね…」


でも、紫音がモデルさんなワケないか。


あたしに言ってくれるはずだもん‼︎



疑いの心を隠し切れない茉夏は、教室の中心で大輝君と話してる紫音を連行。


………連行⁉︎


「はっ⁉︎ちょっ、離せって‼︎雑な呼び出し方すんな‼︎」

「いいから来て。大輝、紫音借りる」

「よっしゃぁ〜‼︎茉夏ちゃんに名前で呼ばれた‼︎やべぇ……嬉し過ぎる。幸せ過ぎて飛べそう」


騒がしいけど、楽しい毎日です。