俺様には甘いイチゴを。




保健室の真っ白なシーツに沈む大好きな彼。


あたしに優しく手を伸ばし、ベッドに引き込まれた。


「一花と寝るの初めてだな。なんか…すっげー緊張してる…」

「あたしも……。紫音も緊張するの?」

「だって、好きなヤツと同じ布団にいるんだぜ?俺でも緊張するわ」


真っ直ぐ天井を見たまま話す。


ドキドキするけど、横顔も最高にカッコイイです……。


「あんま見んな、チービ」

「ひどいっ‼︎見惚れてただけなのに…」

「つーか、マジで一花って俺に警戒心ない感じ?」

「へっ?」


その瞬間、急に覆い被さる影。


紫音がぎゅっとあたしの手首を押さえ、顔の距離ほんの数cm。


「可愛いことばっか言ってっと食うから。お前みたいな小動物なんて簡単に、なっ?」

「…んっ…」

「今日はキスだけで我慢してやる」


ちゅっと軽いリップ音を立てて触れた唇。


こんなの絶対に寝れない………。