俺様には甘いイチゴを。




1週間経っても、変わらず俺の側を離れない。


そろそろ、教室行かせねぇとダメだな……。



朝から教科室でプリンを食べてる一花。


幸せそうな笑顔を俺に向ける。


「紫音もプリン食べる?」

「いらね。俺、甘いの無理」

「そうなんですか⁉︎残念……」

「つーか、んな事より教室行くぞ。お前、バカなんだから授業出ろ」

「嫌。だって、紫音と離れちゃうもん…」


しゅんと俯き、涙を堪える。


このままじゃ、一花をダメにしちまう。


厳しい事言うけど……頑張れ、俺‼︎


「そんな甘えてばっかの彼女は嫌いだ。今すぐ出てけ」

「…っ‼︎ヤダ…嫌われたくない…っ。あたし、教室行くから……」

「えらいじゃん。俺も一緒に行ってやっから」

「それなら怖くないよ。頑張れる‼︎」


教室に向かう俺の背中をペタペタと一花が着いて来る。


だけど、教室の前で足を止めた。


…やっぱ、怖いよな。