俺様には甘いイチゴを。




【紫音side】



いつも通り教科室で昼寝タイムの俺。


暖かい太陽の光でうとうとしてたら、急に頭に響く痛み。


た、叩かれた…?


「起きろよ‼︎紫音‼︎」

「大輝か…。つーか、まだ起こすなよ。放課後じゃねぇだろ……」

「呑気な事言ってられねーよ‼︎」

「は?」


大輝が指差す先には、超スレンダーな黒髪美女。


コイツ……どっかで見たことある様な……。


「あなたが紫音君?」

「そう、だけど……」

「あなたの名前を呼んで助けを求める子がいたの。だから、助けてあげて?」

「紫音‼︎ぜってー、一花ちゃんのことだよな⁉︎」

「どこに行けば良い?」

「体育館倉庫。…だっけ」



嫌な予感しかしねぇよ‼︎



すぐに体育館倉庫まで走った。


ドアを蹴り飛ばせば、小さく座って泣いてる一花が……。


「紫音…っ、来てくれたぁ〜…」

「はぁー……良かった…」


ケガはしてない。


それだけでも、少し安心出来た。