俺様には甘いイチゴを。




制服を着て2人で手を繋いで歩く、最後の帰り道。


別に俺と一花はこれ先もずっと一緒にいるのに、どこか寂しい空気が付き纏う。


「卒業しちゃったね〜…」

「そうだな…。寂しい?」

「少しだけね‼︎でも、あたしは何より紫音が帰って来てくれたことが嬉しいの‼︎」

「可愛いこと言ってくれんな。俺も一花の側にいられるのは嬉しい」

「ふふっ‼︎紫音が素直〜」


面白そうに笑うから、頬を摘まんでやった。


「ううっ‼︎ごめんなひゃい……」

「たまには俺だって素直になるって」



素直に何かを伝えるのは苦手だ。


特に相手が、好きなヤツになればなるほど。


一番、素直に伝えなきゃいけない相手なのに俺は不器用になる。


だけど、一花にはちゃんと伝えてやる。



本気で俺の大好きな人だから………。



「なぁ、一花」

「…し、紫音⁉︎どうしたの…?」

「なんでもねぇよ…」


抱きしめて頭を撫でると、背中に細い腕が回る。


離れてた時間が少しでも埋められる様に…。