俺様には甘いイチゴを。




卒業証書から顔を上げると、大輝がニヤッと笑った。


「卒業おめでと‼︎一花ちゃんの提案で、考えたんだ〜‼︎」

「すげー…。この賞状どうしたんだ?」

「情報室潜り込んで俺のコピーして、名前書いた‼︎」

「普通の紙だからペラペラだけどね‼︎許して下さいっ‼︎」

「先生にバレそうで大変だったんだから。感動したでしょ?」


悔しいけど茉夏の言う通りだ……。


バカなヤツらだけど最高なことしてくれる。


込み上げてくるものを上を向いて必死に我慢した。


「ありがとな。お前らと卒業出来ると思ってなかった…」

「あははっ‼︎紫音が泣きそうになってるー‼︎」

「うるせーよ‼︎バカ‼︎泣かねぇし‼︎」

「泣きたいなら泣いても良いんだよ?胸貸してあげましょうか‼︎」

「一花のクセに生意気だっつーの‼︎」



教室で無駄に4人で騒いだ。


時間なんて気にしないで、ずっと。


コイツらに会えて最高に楽しかった。


ありがとうって、心から言いたい。