また制服を奥から引っ張りだして、久々に着た。


なんか久々に着ると変な感じ……。



約半年振りぐらいに、学校まで行くと掲げられた『卒業式』って看板。


午後のせいか人はもういない。


校内を懐かしく感じながら歩き、教室まで行きドアを開けた。


閑散とした教室にいたのは、大輝、茉夏、一花のメンバー。


「やっと来たな〜‼︎」

「紫音遅い。あたし達ずっと待ってた」

「えへへっ‼︎紫音、早く真ん中来て‼︎」

「ちょっ…いきなりなんだよ…」


一花に腕を引っ張られるがまま、教卓の前に立たされる。


ブレザーのポケットに飾りの花が着けられた。


「あたしの使い回しだけど、これで許してね…。大輝君‼︎オッケーです‼︎」

「よし‼︎では、これから卒業式を始めます。龍崎紫音‼︎……ほら、返事…‼︎」

「えっ、あ、はい……」


そして、手渡されたのはペラペラの卒業証書。


なのに、名前は達筆でしっかり『龍崎紫音』と書いてある。


この字体は、書道習ってた大輝の字だ……。