その泣きそうな顔も、堪えてる顔も。
全部、全部俺のもの。
束縛っぽいこと言うけど、俺の中だけに閉じ込めたいぐらい大好きだ……。
「…っ、もう…ツライ、です…」
「キスしてやるから我慢して……」
「うん……」
「ははっ‼︎キス顔可愛いー」
「バカにしてるぅ〜……」
してないって。
俺、こんな時まで嘘付けるほど余裕ねぇから。
疲れ切った顔の一花を抱き寄せて腕枕をしてやる。
素直に擦り寄って来て、ふわっと微笑む。
「あたしずっと紫音の側にいたい…」
「俺がお前のこと離すと思う?結婚してても不安か?」
「だって……また離れちゃうもん…」
「大丈夫。次は、俺が帰国するから。卒業式前ぐらいに」
「ほんとに⁉︎そしたら、ずーっと一緒にいてねっ」
可愛いこと言いやがって…‼︎
また俺の中に独占欲が生まれる。
「お前が卒業したら、俺に着いて来てくれる?」
「もちろん‼︎」
約束する様に重ねた唇。
もう遠距離なんて俺が無理だ…。
ずっと側にいてくれよ。

