ファッション関係のトップが集まるパーティーのため、知り合いも数人。
特に、この間のショーでお世話になった人達。
俺とゆうデザイナー売るには良い場面だけど、一花に退屈させてる気がする…。
2時間程でパーティーから抜け出した。
「紫音‼︎途中で抜けちゃって大丈夫なの?」
「俺人混み無理。一花と2人でいる方が好きだ」
「あたしも…。ありがとう」
クリスマスカラーに彩られた街中をタクシーで抜ける。
狭いアパートに帰宅すると、一気に解放感。
ネクタイを引っ張り外した。
「まだギリギリクリスマスだよね⁉︎」
「あと3時間ぐらいはクリスマスだな」
「実は、紫音にクリスマスプレゼント作ったのです‼︎」
ドレスを着たまま、冷蔵庫に向かい取り出した白い箱。
甘い匂いが鼻を掠めた。
「クリスマスケーキ作ってみました‼︎」
「すげー‼︎これ全部、一花が作ったんだよな……」
「うん‼︎クリーム塗るの大変だったの‼︎一緒に食べよ‼︎」
「なんか食うのもったいねぇな」
俺にとって最高のクリスマスプレゼント。
一花、ありがとな。

