俺様には甘いイチゴを。




ぐっと欲を抑えて、タクシーで会場のホテルへ。


そこで、スーツに身を包んだ父さんにバッタリ。


「しーちゃんとイチゴちゃん‼︎何してるの〜⁉︎」

「杏子さんからチケット貰ったから来た」

「良かったじゃん‼︎イチゴちゃん、可愛いし‼︎」

「本当ですかっ⁉︎えへへ〜……」


デレデレすんな、チビイチゴ。



一花の手を繋ぎ、人の波を掻き分けると杏子さんを見付けた。


真っ赤なドレスでかなり目立つ。


「紫音とお嫁ちゃんじゃない‼︎アンタ、可愛い〜って感じの子が好きなのね」

「人の趣味ほっといて下さい……」

「面白くないわね〜。あっ‼︎ダーリンが来たー‼︎」


杏子さんが抱きつく、スラリと背の高い男性。


この人って…‼︎


「お兄ちゃん⁉︎」

「旺太さん⁉︎」

「ええっ‼︎一花と紫音君‼︎杏子と知り合いだったの⁉︎」

「お兄ちゃんって……アンタ達、兄妹なの⁉︎有り得ないから…」


久し振りに会った旺太さんとしばらく話し込んだ。


杏子さんとの未来を考えた上で、旺太さんも起業したとか……。



ただ、案外世界って狭いのかな…って思う。