【一花side】



11月に入り、学校内もぐっと寒さが深まりました。


冷え性にはキツイです……。



そんな中、最近気掛かりな事が出来た。


紫音とお付き合いしてから、うすうす感じてたんだけどね………。



「あ…ほら、来たよ」

「自分可愛いとか思ってるよね?自意識過剰〜」

「ピンクのカーディガンとか似合わないし…‼︎」


朝、教室に入るなり浴びる女子の陰口。


ほっといてよ‼︎


ピンク好きだから着てるんですー‼︎



………なんて強く言えるはずの無いあたし。


俯いて席に座る事しか出来ない。


悔しいけど仕方ないの…。



「おい、一花。なんかあったか?」

「ううん。何もないよ‼︎」

「そっか。無理すんなよ」


紫音に心配かけたくない。


いつもの笑顔を作って見せれば、優しく頭を撫でてくれる。


あたし、頑張れる。


女子の陰口になんて負けないもん‼︎



だけど数日後。


ついに、あたしが恐れてた事が起きてしまった………。