ショーに向けての会議を進める中、重要な議題が上がった。
杏子さんがモデルとしてランウェイにいるため、杏子さんのブランドを仕切る人がいない……。
そりゃあ、みんな率先して杏子さんの代わりに声を上げる。
「ねぇ、紫音……」
「なんです?」
「あたしの代わりに、アンタが仕切らない?てか、仕切りなさい」
「は、はぁ⁉︎」
騒がしい室内で、バンッと机を叩いた杏子さんは英語で伝えた。
「ブランドは龍崎紫音に仕切らせるわ。異論は認めない。以上」
冷やかで突き刺さる視線。
うわ〜………キツイな、これ。
でも、任せられたからには最後までやり切って見せるし。
「ふふっ、期待してる。未来のデザイナーさん♪」
「バカにしてたら痛い目見ますよ〜。杏子さんのブランドなんて、すぐ抜いてやる」
「その強気な態度、京ちゃんにそっくり。親子って似るのねぇ〜」
父さんにそっくりとかビミョー…。
俺、所構わずあんなハイテンションじゃない。
とりあえず、あとはショーに向けての準備を進めるだけ。
俺に出来ること頑張ろう。

