今は会えないなら、せめて1秒でも長く声聞いてたい。
なのに、虚しくパソコンに仕事のメールが届いた。
『一花、また電話するからな。仕事戻るわ』
「うん‼︎待ってます‼︎あ、おやすみなさい‼︎」
『ん。おやすみ』
後ろ髪引きずられる思いって、コレか。
メールを開くと杏子さんから。
来週のショーについての会議内容が丁寧に英語で綴られてる。
難しい英語ばっか使ってるけど俺、一応帰国子女なんで。
こっちも長ったらしい英語で返信してやった。
「嫌味クサイ〜‼︎さっきのメールの内容‼︎」
「そうですか?俺ただ杏子さんに返信しただけっス」
隣で悔しそうに唇を噛み締める杏子さん。
会議に参加するため、エレベーターで最上階まで行く。
「アンタ、ドS⁉︎彼女イジメて喜ぶんでしょ⁉︎」
「まぁー…俺にイジメられて、泣きそうな顔は堪んないっスね」
「最低‼︎紳士に欠けるわ……」
俺は、一花にさえ好かれてれば満足。
紳士なんて関係ない。

