俺様には甘いイチゴを。




自分の中にしか留めないけど……。


俺って結構、一花にデレデレだと思う。


でも、そんな楽しいだけの毎日が道を外れた俺に待ってるワケじゃない。



「てめぇ、生意気な目付きしてんじゃねぇよ‼︎」


他校のヤツに胸ぐらを掴まれる夜中の繁華街。


久しぶりのケンカだな、これ。


「は?俺より弱いクセに言い掛かりとかやめろや」

「この…っ‼︎」


4対2で、時間を忘れる程殴り合った。


俺らが勝った証に貰うのは、倒した人数分のボタン。


「へへっ‼︎また増えたなっ‼︎」

「大輝にやる。全部」

「いいの⁉︎やった〜♪」


数増え過ぎて邪魔なだけ。



んで、最近はそんな事よりも、もっと大事なモン見付けちゃったから。


ケンカなんかより、ずっと大事なモン。



ケンカの次の日、学校に行くとなぜか超怒られてる俺……。


「またケンカしたんですね⁉︎」

「仕方ねぇだろ。ケンカ売られたんだよ」

「でも、ケガしちゃダメ。カッコイイのに台無しだよ‼︎」

「一花に褒められちゃった〜」


なんて、ふざけてみても頬を膨らます顔は変わらず……。