夕方にタクシーで隣町の自分のアパートまで帰宅。
さすがに遠いから、やっぱ引越し考えた方が良いかもな……。
ワンルームの狭いリビングのど真ん中にある赤いソファー。
無性に一花の声が聞きたくて電話を掛けたけど、アイツ電源切ってる…。
授業中かな。
どっと疲れが溢れて目を閉じて数分後。
床に投げ捨てたスマホが鳴った。
一花だ……。
『もしもし、紫音?電話出れなくてごめんね‼︎授業中だったの…』
「そうだと思った。俺こそ、昼間から悪りぃな」
『ううん‼︎紫音から電話来て嬉しいから全然良いの‼︎』
健気な声が嬉しくて、もっと話を聞いてたいのに眠い……。
ここ最近の寝不足が響いてる。
『…紫音?大丈夫?疲れてるでしょ?』
「少しだけな。でも、一花の声聞いたら吹っ飛んだ」
『そんなわけないよ‼︎ちゃんと寝なきゃダメだよ?』
「え〜…。せっかく電話繋がったのに」
『また電話しますから‼︎おやすみなさい』
半ば強制的に切れた電話。
一花なりの気遣いだ。
これに甘えて、少し寝よう。

