それにしても、龍崎君と氷山君って誰だろう…。


この不良校で、クラス全員が集まる事はないから顔が思い出せない……。



2階生活指導室。


鍵を開け、数回ノックをして入室。


「失礼します。先生に頼まれて、生活点検に来ました……っ‼︎」



ハッと息を呑み、その場に立ち竦む。


堂々と机に足を投げ出す金髪の男の子と、目が覚める程の赤髪の男の子。


いやいや……先生‼︎


こんな不良達の中に、女の子1人入れるのは間違いでしょう⁉︎


こ、こここ怖いぃぃぃ‼︎



震えるあたしに、そっと赤髪の男の子が近寄って来た。


「名前なんてーの?きっと、同じクラスだよね‼︎」

「へっ…あっ、あ…」

「あぁ〜ごめん‼︎俺は、氷山大輝(ヒヤマダイキ)。ヨロシク♪」

「あっ、森野一花ですっ‼︎よろしくねっ?」

「うは〜‼︎めーっちゃ可愛い‼︎ねっ‼︎紫音‼︎」


〝紫音〟と呼ばれる金髪の彼と、バチッと目が合った。


涼しい目元に、筋の通った高い鼻。


すごく端正な顔立ちです…。