【紫音side】
父さんのオフィスで、俺に与えられた隅っこのデスク。
たくさんの書類と多色のペンで、デスクの約8割占めてるだろう……。
そんな狭いデスクに置いてある卓上カレンダーに目を移して気が付いた。
もう渡米して約1ヶ月か……。
忙し過ぎる毎日で日付感覚もあやふや状態。
オフィスの裏側にある小さなアパートを借りたけど、ほぼオフィスに泊り込み。
解約しようか迷うぐらいだ。
「しーちゃん。今週中って約束してた秋冬のアウターデザイン出来た?」
「ごめん。あと少し……」
「早めに頼むよ。あと、しーちゃんだけだからね」
遠回しな父さんからの催促。
息子だから甘くしてくれると思ってた俺がバカだった…。
一歩仕事場に踏み込むと容赦無い。
しかも、出すデザインはことごとく落選。
正直メンタル厳しいぞ……。
弱音吐いてられねぇけどな。

