俺様には甘いイチゴを。




さっと空き教室入り、あたしの両腕をぎゅっと握った。


くりっとした大きな瞳に見詰められる。


「どうして紫音先輩、退学しちゃったんですか⁉︎一花先輩なら本当のこと知ってるでしょ⁉︎」

「あー…うん。一応ね」

「教えて下さい‼︎あたし……本当のこと知りたい…」


少しだけ躊躇った。


結婚は秘密だから言えないけど、それ以外のことは教えてあげよう。


「紫音はね、目的があってアメリカに行ったの」

「アメリカに…?もう帰って来ないんですか?」

「ううん。多分帰って来てくれるよ」

「そう、ですか…。一花先輩はどうして止めないんです?」

「夢を叶えてほしかったから。それに、紫音のこと好きだからね」


目に涙を溜めた優菜ちゃんは俯いたまま。


あたしだって寂しいけど、紫音のこと信じてるもん‼︎



「一花先輩はすごいですね…。あたしなら待てません…」

「すごくないよ。あたしも…待てないよ。早く会いたい」


会いたいが募るばかり。


紫音は何してるのかな…って。