俺の胸の中で泣きじゃくる一花をひたすら慰める。
やっぱり泣き虫だな〜……。
「…っ、ぜっ、絶対に帰って来る…?」
「帰って来るし、ちゃんと連絡もする」
「じゃあ……待ってます。紫音が、デザイナーさんになるまで待ってる…」
「寂しい思いさせるな…」
「ううん…。大丈夫だよ」
赤くなった目で言われても説得力ねぇよ……。
でも、泣いてまで引き止めてくれたのは嬉しかった。
「お見送り行っても良い?」
「お前、空港で大号泣しそう‼︎」
「しないもん‼︎」
「さっきまで大号泣してただろ、チビ」
「そ、それは〜……してましたね」
俯く一花の頭を撫でてやれば、ふわっと優しく笑う。
この笑顔すげー好き。
守りたいもの。
「紫音が行っちゃう前に、いっぱいくっつく〜‼︎」
「ちょっ、お前…首絞まるっつーの‼︎」
ぎゅーっと抱きつき擦り寄ってくる。
早く一花と一緒にいたいから。
俺、頑張って来るな。

