怒ろうとした時に、ふと肩に腕が回り抱き寄せられた。
キス、される……。
ぎゅっと目を瞑ると小さな笑い声。
「期待した?」
「しますよ…。ドキドキして損した‼︎」
「わりぃな。一花ってイジメたくなるんだよ。早く一緒に住みてぇもん」
「ヤダよぉ〜‼︎優しくしてくれないと一緒に住まないもん‼︎」
「嘘付け。優しいだけじゃ満足しないクセに」
うっ……否定出来ない…。
口ごもるあたしの顎を指でそっと上げ、噛み付く様な意地悪なキスをされた。
「こっちの方が好きだろ?」
「…っ‼︎す、好き…です…」
「急に素直になんなよ…バカ‼︎」
照れてる紫音を見て少しの優越感。
言ったら怒られそうだから秘密ね?
「俺ら結婚したけど、式も指輪も待っててな」
「ううん。いらないよ。紫音がいてくれれば十分‼︎」
「我慢させてごめん…」
「謝らないで‼︎幸せにしてくれるんでしょ?」
「当たり前だ。すっげー幸せにしてやる」
紫音が笑ってくれれば満足です。
指輪もいらないの。
今のあたしは幸せいっぱいだから‼︎

