角のバス停に差し掛かり足を止めた。


普段は照れて言えないから、今日ぐらいは素直に言う。


「なぁ。一花」

「うん?」

「俺といたら、苦労かける事も大変な事もたくさんあると思う。その分、何十倍も何百倍も幸せにしてやる」

「紫音…」

「一生愛してやる自信もある。だから、安心して俺に着いて来て下さい」


めちゃくちゃ恥ずかしい…。


でも、一花はポロポロと大粒の涙を流しながら俺の右手を握った。


「不束者ですが…っ、よろしくお願いします…」



プロポーズは角のバス停。


ほんとはもっとカッコ付けた場所が良かったな…。


それでも、一花は泣きながら喜んでくれてる。



絶対に、絶対に俺が幸せにする。


固く心に誓った。



「うぅ〜っ、鼻水出たぁ〜…」

「ははっ‼︎泣き過ぎ‼︎ブス‼︎」

「最低ですっ‼︎今すごく良い雰囲気だったのに〜‼︎」


頬を膨らまして怒る姿でさえ、俺には可愛いんだ。


一番好きなのは笑顔だけどな。


責任持って幸せにしてやるよ。