控えめに玄関に入る一花。
コイツが俺んちに来るのは、俺が停学になってる時以来。
「紫音、ブレザーありがとう‼︎でも、スカート濡れちゃった…」
「今タオル持って来てやるから」
「うんっ‼︎」
洗面台にタオルを取りに行き、ふと鏡の中の自分を見る。
金髪ぺちゃんこ………。
カッコ悪っ‼︎
軽くショックを受けたまま、一花にタオルを渡してごしゃごしゃ拭いてやった。
「…はっ、くっちゅっ‼︎」
「俺の着替え貸すから着替えれば?」
「いっ、良いよ‼︎大丈夫‼︎」
「制服乾燥かけてやるよ」
「優しい…。紫音、お兄ちゃんみたい‼︎」
お前の彼氏なんですけどね〜。
俺のスエットを貸してやり、部屋で着替えさせた。
俺もジャージに着替えて、2人分の制服は洗濯機へ。
「紫音〜‼︎着替えたよ‼︎えへへ‼︎ぶかぶかだ〜♪」
「イチゴ食べたい…」
「へっ⁉︎スーパーで買って来る⁉︎」
「いや、俺お前が良い」
チビだから全体的に、ぶっかぶか。
心の底から雨に感謝するぜ………。

