それから飛行機のチケットを取り、至急アメリカに渡った。
父親の会社に行き、真っ直ぐ社長室へ通してもらう。
「しーちゃん⁉︎連絡もナシにどうしたの⁉︎」
「急にごめん…。今暇?」
「暇じゃないけど暇かも」
「どっちだよ…」
呆れる俺に、椅子に座ったままの父親はケラケラ笑う。
絶対暇だろ……。
「モデルやりたくなったの?」
「ちげーよ。もっと大事なこと言いに来た」
「えっ‼︎なになに⁉︎パパ気になるぅー‼︎」
その笑顔、今から真顔に変えます…。
恐怖心半分で、俺を見上げる父親に打ち明けた。
「俺さ……一花と結婚する。予定は8月」
「え〜、普通は6月でしょ⁉︎ジューンブライド‼︎なんで8月なのさ〜‼︎」
「もう来月しか時間ねぇんだ…」
「そっか‼︎………はい⁉︎来月の話⁉︎えっ⁉︎ちょっ、うん⁉︎」
反対覚悟で一花のお家事情を説明。
話すことが精一杯で、表情なんて見れてねぇ……。
胃が痛い……。

