ずっと俺の胸で泣き続ける。
ただ抱きしめて背中を撫でるだけ。
気の利いた言葉なんて、何も言ってやれなかった。
「紫音は…あたしの側にいてくれる?」
「俺だって側にいてぇよ…」
「あたしも…紫音の側から離れたくないです…」
「そうだな……」
この歳で結婚なんて考えたことなかった。
口ではいくらでも結婚について言えるけど、ほんとに結婚するとか……。
頭ん中ごちゃごちゃだ…。
「えへへっ…泣き過ぎた…。目痛い」
「目赤くなってる。そんなんじゃ教室戻れねーな」
「紫音が泣かせたーって勘違いされちゃうもん」
「ははっ‼︎勘違いされたら困るし、昼寝してく?」
「お昼寝⁉︎したーい‼︎」
屋上のフェンスに寄り掛かった。
一花は俺の肩にコテッと頭を乗せる。
たった数分で隣から、規則正しい寝息が聞こえた。
可愛い寝顔の額にキスをすれば、ふわっと笑う。
チビのくせにデカイ事背追い込み過ぎなんだよ……。

