そしてトイレから出る間際、優菜ちゃんが顔を赤くして言った。
「紫音先輩のことで、一花先輩にお願いがあります‼︎」
「お願い…?」
大きく首を縦に振る。
本当に紫音のこと大好きなんだね。
「今後晴れた日の昼休み…また体育館裏に来て下さい、と…」
「今日は良いの?」
「…だって…雨の日の告白は成功しないって占いの本に書いてたんです…」
「うん…。分かった。ちゃんと伝えとくね」
「ありがとうございます‼︎成功する見込みは無いけど、せめて占いは信じたくて…」
すごく、すごく良い子だと思った。
真っ直ぐで素直で純粋で。
紫音のこと渡したくないけど、約束守らないのは大人気ない。
教室に戻り、すぐ優菜ちゃんのお願いを伝えた。
「はぁ〜…そろそろ諦めてくれるかな」
「どうだろうね?優菜ちゃん、心から紫音のこと好きだよ?」
「一花は?」
「へっ…?」
「俺のこと、心から本気で好き?」
紫音は分かってない。
女心に疎いにも程があります……。

