【一花side】
すごく可愛らしい女の子の後輩がいる。
自称紫音への愛情No.1の優菜ちゃん。
紫音に10回ほど告白してるけど、憎めない可愛い子です。
退屈な数学の授業中。
隣の席の紫音が、あたしの教科書に落書きしながら呟いた。
「今日の昼休みも呼び出しされてんの」
「優菜ちゃん?」
「そっ。マジその辺のヤンキーよりタチ悪りぃよ…」
「なんだかんだ可愛い後輩なんでしょ」
「それ、言わせる?」
自分に懐く可愛い後輩ってコトですね。
ほんの少しだけ胸がモヤモヤ……。
これが嫉妬ってモノかな……。
「今妬いただろ」
「妬いてません」
「あっそ。俺、素直じゃない女嫌い」
「…妬きました」
「えらい、えらい。あとで、ご褒美やろう」
ニヤッと笑った紫音の手元には、落書きされた教科書。
可愛くないうさぎさん…。
「絵のセンスないです」
「うっせー、チビ」
紫音が側にいてくれるなら、悪口だって許せちゃいそう……。
あたしって単純。

