満足気に笑う一花の小さい手を繋いで家まで送る。
餌付けしたらすげーご機嫌になった。
小動物に見えて来た……。
「ねぇ、紫音。あのね……」
「ん?どうした?」
「あんまりモテないでほしいなぁ…。妬いちゃいます」
「素直で可愛いけど無理だな」
頬を膨らませて不機嫌面。
イジメたくなるんですけど。
「モテモテの彼氏良いじゃん。ダメ?」
「だって〜‼︎今年の1年生可愛い女の子多いんだもん‼︎」
「ははっ‼︎一花に敵うヤツなんていねーよ」
「ふぇっ⁉︎ナチュラルに照れさせないで下さい…」
「ヤダ。俺、一花の照れてる顔好き」
顔を赤くして俺を見上げて、すぐ顔を逸らす。
一花の可愛い表情見られるから、たまには正直なこと言うのも悪くない。
お前以外に興味ねぇから、安心して大丈夫だって。
「そんなに妬いて不安なら……キスしてやろっか?」
「外なので遠慮します…‼︎」
遠慮しないでほしかった。

