自覚してるほど尻に敷かれ気味の俺。
放課後は、ご機嫌ナナメな一花に彼氏サービスだ。
「ここずっと来たかったの〜‼︎覚えててくれたの⁉︎」
「茉夏と雑誌見ながら話してたの聞いてたしな」
「ありがと〜‼︎紫音大好き〜‼︎」
俺の腕に抱きついて、店の中に引っ張られる。
最近出来たばっかの女子の間ですげー人気のスイーツパーラーとやら。
店内メルヘン………。
俺、場違いな気がする。
でも、案外カップル多いし気にしない、気にしない……。
「おいし〜♪ショートケーキもう1個食べたいかも…」
「俺の食う?」
「よ、よろしいですか…⁉︎」
「よろしいです」
「やった〜‼︎ありがとう‼︎いただきまーすっ」
そんな可愛い笑顔見せられたらさ、なんでもしてやりたくなるって。
お前の笑顔はズルイ。
「ケーキいっぱい食べたから、今日の晩ご飯いらないかも…。太る…」
「少し肉付けとけよ。胸に」
「はい⁉︎今なんて⁉︎」
「なんでもないっス……」
やっぱ、俺の彼女は最近強い。

