悔しいけど、溺愛してるのはホント。


ふにゃっと笑う柔らかい笑顔も、照れてる高い声も………


全部、好きなとこ。



「えへへっ、ねぇ、紫音‼︎」

「ん?」

「3年生になっても、みんなで楽しい思い出作りたいねっ」

「そうだな」


天然で鈍感な一花が何気無く言った言葉。


来年の今頃はもう卒業だ。


こうやって、くだらないバカなことすんのもあと少し……。


「卒業までに一花のこと、思う存分いじるわ」

「迷惑です‼︎あたしも紫音のこと、いじり倒してやるぅ〜‼︎」

「へぇ〜…。やれるもんならやってみろよ。チービ‼︎バーカ‼︎」

「彼女に対して最低‼︎意地悪‼︎ツンデレ〜‼︎ほんとは大好きなクセに‼︎」

「大好きだけど?悪いか」


怒りまくってた一花が真っ赤な顔。


もっと照れて、俺だけに表情見せてほしい。


「あ、あたしも…好き…ですっ」


素直なとこは、もっと好きだ。



これから先、ずっと一花と思い出作られれば俺はすげー幸せ。