俺様には甘いイチゴを。




教室に戻って、一花と俺のカバンを持ち保健室に戻った。


早退することは大輝から担任経由で頼んだ。



「紫音も一緒に帰ってくれるの…?」

「そんなんじゃ1人で帰れねーだろ」

「そう、だよね…。ありがとう」

「ん。腕掴まれ」


俺の左腕に抱きつく様に掴まる。


タクシーで帰ろうと思ったけど、歩きが良いって言う一花の意見を尊重。


かなり辛そうなんですが………。



いつも以上の時間を掛けて家に着けば、早々部屋のベッドに制服のまま倒れ込んだ。


「うぅ〜……ダルイ…」

「制服シワになるぞ。着替えとけ」

「うん…。水飲みたい…」

「分かった。持って来てやる」


倒れたままの一花を残して、勝手に冷蔵庫を開けた。


水と水枕あれば大丈夫かな…。


看病とか初経験でよく分かんねぇ……。


部屋に戻ると、ピンクの部屋着姿の一花がベッドに座ってた。


「ちゃんと着替えたです」

「日本語変なってるけど大丈夫か」

「かろうじて……」


うん、すげー具合悪そう。