俺様には甘いイチゴを。




予感的中。


カーテンの閉まってるベッドが一つ。


「あら。どうしたの?龍崎君」

「先生、そこに寝てんの森野一花?」

「そうよ。森野さん、熱出しちゃって寝てるの。お家の人にお迎え頼もうとしたけど、留守みたいで……」


保健の先生が困った様に笑った。


ってことは、結構具合悪いのか……。



そっとカーテンを開けると、白い布団に丸まってるチビ。


顔は…見えない。


「…一花。大丈夫か?」

「んっ、紫音…。紫音だぁ〜…」


ゆっくり起き上がった体を抱き止めると、ぎゅっと首に腕が回る。


すげー熱い…。


「えへへ…金髪ぺっちゃんこさん」

「うるせーよ…。そんなことより、熱何度あんの?」

「38.5度」

「帰るか。カバン持って来てやる」

「ううん、いいの。ふらふらして歩けないから…」


真っ赤な顔と、潤んだ瞳で俺の制服の裾を掴んだ。


よし、俺が側にいてやる。