ドキドキする胸を押さえながら、インターホンを鳴らす。
すぐに紫音ママが出てくれて、家に入れてくれた。
「紫音なら部屋にいるから会ってあげて‼︎どーせ、ゲームしてるだろうから‼︎」
「はい‼︎ありがとうございます‼︎」
2階にある紫音のお部屋。
数回ノックしたけどお返事はナシ。
勝手に入っちゃって良いかな……。
「お邪魔しまーす…」
そっと部屋に入ると、紫音はベッドで眠ってた。
頬が赤くて、息も少し荒い……。
苦しいよね?
お布団の中から無防備に投げ出されてる右手を握るとすごく熱くて…。
「ねぇ、紫音…。あたし紫音のこと裏切っちゃった…っ。虎太郎君と2人で遊んじゃいました……」
お見舞いに行きたかったんだよ。
でも素直になれなくて、場の雰囲気に流された…。
「途中でちゃんとお断りして、紫音のお家来たの…。本当にごめんね…っ」
泣いても許されないのに……。
紫音の手を握りながら、枕元で泣き続けた。
絶対に嫌だけど、別れる覚悟も少しはしてます……。
あたしが悪いから…。

