そんな時目に付くのはやっぱり、一花が好きなモノ。
うさぎのぬいぐるみ……。
「おっ‼︎うさぎだ‼︎一花ちゃん大好きだもんな‼︎」
「なんで知ってんの⁉︎」
「いや、普通に分かるでしょ。カバンにもうさぎ、筆箱もうさぎ、シャーペンもうさぎじゃん‼︎」
「確かにそうだな…」
俺、一花の部屋行ってやっと気付いたけどね。
もっと気にするべきだったな……。
離れてる時でも一花のことを考えてしまう。
「一花ちゃんに、うさぎのぬいぐるみあげて仲直りすれば?」
「ケンカ中ってことも分かってんのな…」
「だって、紫音全く一花ちゃんに意地悪してなかった‼︎」
「観察眼すげーけど、人のこと探んなよ‼︎」
「ちげーよ。紫音が分かりやすいんだってば‼︎」
否定出来ねぇ……。
結局、素直にうさぎのぬいぐるみ取ってる俺がいた。
明日これを渡して素直に「ごめん」って謝る…。

