俺様には甘いイチゴを。




次の日の学校が一番気まずかった。


隣の席なんて、とてもじゃないけど耐え切れないから今日はサボリ決定。



朝のHRには出たけど、お互いにシカト状態。


ただ、一花の目が腫れてた事が引っ掛かる……。


だけど俺は何も言わずに、肌寒い屋上に来た。


頭冷やすどころか、体まで冷える。



「やっぱ俺の正解〜。何してんの〜」


呑気な口調でカバンを持ち、屋上に来た大輝。


なぜか、俺のカバンも持ってる。


「お前こそ何してんの?バカなんだから授業出とけよ」

「せっかく傷心中の幼なじみ慰めに来たのに〜‼︎」

「ほっといてくれて結構」

「強がりすんじゃねーよ。ってことで、遊びに行こ‼︎」


笑って見せて俺にカバンを投げた。


まぁ…1人で退屈してるより良いか。



午前中から2人で学校を抜け出して、駅前のゲーセンに来た。


「ここさ‼︎中学の時よく来てたよな‼︎」

「それで他中と思いっ切り殴り合いになって出禁になったっけ」

「うっ…紫音、よく覚えてんな…」

「忘れねーよ。あんな強烈なの…」



遡ること、中3の夏。