1人で狼狽えていると、スルッとお腹に腕が周り抱き寄せられた。
正体なんてすぐ分かる。
「俺の彼女になんか用?悪いけど口説くのやめてくんね?」
「好きだから頑張って口説いてた」
「へぇ〜…彼氏の前で言ってくれんな」
「仕方ないじゃん。その彼氏から森野さんのこと奪いたいし」
その言葉をさかえに、あたしを抱き寄せる紫音の腕の力が増した。
日向君、これ以上怒らせないで…‼︎
とゆうか、2人とも見た目のせいで不良のケンカに見えるよ〜‼︎
「まぁ、良いや。お前みたいのに関わってる時間勿体ねぇ。おい、チビ。行くぞ‼︎」
「どこに⁉︎あと1分で授業始まっちゃうよ⁉︎」
そして、着いた場所は保健室。
冷や汗がツーっと背中を流れる。
身の危険を感じます……。
「今日、保健の先生休みらしいぜ?」
「そ、そうなんだ…」
「一花のこと好きなだけイジメられるな。ベッドで」
「ごめんなさいー‼︎」
ガチャっと閉められた保健室の鍵。
あ、紫音に素直に食べられます…。

